こんにちは。
さらだちきんです。

夏も終わり、あっという間に秋になりましたね。
東北の秋は涼しく、特に夜になると冬と同等の寒さになります。
この季節になるとコタツに潜り、あったかい鍋を囲みながら酒を嗜みたくなるものです。
(コタツ持ってないですが・・・)
そういえば、あったかい鍋もいいですが寒い時期特有の症状で、寒い時こそアイスのような冷たいものを無性に食べたくなる時ってありますよね?
今回はそんな症状にお困りの皆様のために少しでもひんやりしていただければと思い、さらだちきん的冷たい食べ物ランキング堂々の1位に君臨する「そうめん」についてご紹介をしていきます。
夏場は毎日そうめんを食べていたくらい、そうめんが大好きなさらだちきんですが、実は生まれてこの方「流しそうめん」の経験がありません。
でも実際いざ流しそうめんを経験しよう!と思ってもいくつか疑問点が浮上してきます。
「どこでできるのか?」「自作でやるものなの?」「衛生面大丈夫?」「一人じゃできないんじゃない?」「そもそも東北では流しそうめんの概念が全くない・・・?」等々。
こういった疑問点や不安要素を払拭するためにはやはり流しそうめんの専門店を探すしかない。
そしてインターネットでポチポチと検索をかけていたところ、東北唯一の流しそうめん専門店を発見してしまったので、つい先日(夏)流しそうめんを経験すべくそちらのお店に突撃してまいりました。

その店の名は・・・「流しそうめん 吾妻庵」

吾妻庵は福島市にある人里離れた山奥でひっそりと営業をしています。
東北道福島西インターチェンジから車で約20分の場所にあり、車がぎりぎりすれ違えるほどの細い山道を通り抜けないとたどり着けません。
平日だったおかげで対向車とすれ違う場面がありませんでしたが、これが休日だったらきっと対向車との激闘の末、到着したころにはサイドミラーが削がれて無くなっていたことでしょう。

道中は車も人影もなく、辺り一面が森。
向かっている途中は本当に道があっているか不安になりました。
中間くらいに差し掛かったところで、ようやく建物が見えたと思ったら謎の宗教施設だったので、より一層不安を掻き立てられることに。
「あーこのまま宗教団体に捕らわれて、神の生贄に捧げられてしまうのか」と映画でありそうな妄想を膨らませていたら、いつのまにか目的地に到着していました。
どうやら客人は我々だけのようだ。
きっとここで沢山そうめんを食べさせられ、油断させた隙に宗教団体に捕らわれて・・・というしつこい妄想を膨らませながら着席。
流しそうめんは竹のような筒から流れてくるイメージがありましたが、ここの流しそうめんは人工的に作られた水路のようになっていて以外にも現代的。
メニューは流しそうめんの食べ放題セットを軸にサイドメニューも追加で注文できます。
さらだちきんは「ますの塩焼きセット」を注文することに。

注文後すぐにめんつゆと薬味が運ばれてきました。
そして、めんつゆに薬味を投入する間もなくそうめんが流れてきちゃいました。
ちなみにここまで到着してから5分もたっていません。

流しそうめんバージンとしては、このファーストそうめんを逃すわけにはいかないと思い、薬味の準備と我慢していたトイレを後回しに決死のキャッチ。
見事初の流しそうめんをキャッチすることに成功!
あ、もちろんキャッチ用の箸と食べる時使用する箸は別になっているので衛生面での心配は全くありません。

長年の夢?が叶い、緊張でこわばっていた表情も綻び、ようやく心置きなく流しそうめんを味わえる・・・
と、ほっとするのも束の間。

そ、そうめんが止まらねぇ!
次から次へとそうめんの軍隊が侵入してくる・・・!
おそらく団体客や、2、3組の客数を想定したスピードと量に設定してあり、客が1組だとしてもスピードの調整がきかないのだろう・・・。
いくら食べ放題だからとはいえ、キャッチし損ねたそうめんを見過ごして無駄にするわけにはいかない・・・。
妻と協力しながらそうめんを取っては食べ、片方がそうめんを食べている時は、片方がそうめんをキャッチして侵入を防ぐ。
会話をしている隙など微塵もなく、意思の疎通と配慮が大事になってくる。
わんこそばのような感覚に近いが、そんな生ぬるい戦いではない。
まるで、よくアプリの広告に出てくる次々と襲ってくるゾンビから城を守るタワーディフェンス系のゲームをやっているかのような感覚だ・・・。
そして死闘すること10分。
特攻隊長の妻が戦意喪失。
そう。ここからは個人戦。
流しそうめんとの戦いではなく、己との戦い。
もはや味など関係ない。
さらだちきんの胃袋はとっくに限界値に達している。
そして、ここで追い打ちをかけるかのようにセットで注文していた「ますの塩焼き」がやってくる。


普通においしそう。
おいしそうなんですが、君とは出会うタイミングが悪すぎた。
あまりにもお腹がいっぱいなせいか、ますの表情から「ここは危険だ。今すぐここを立ち去れ・・・!」と悲痛の叫びが伝わってくる。
もうここまできたらそうめんなどどうでもよい。
そうめんを諦め、次々と目の前を通過していくそうめん達を眺めながらますの塩焼きを堪能しました。
お腹いっぱいですが、身がぎっしりとつまっていて大変美味でございました。
そして我々は店主に向かってギブアップの意を表して”ごちそうさまでした!!!”と叫び、ようやくそうめんの侵攻が止まりました。
あまりに無残な敗北から我々の雰囲気は虚無感に包まれ、しばらく川のせせらぎを聞きながら胃袋の消化を待つことにしました。

ちなみに吾妻庵には渓流釣り堀が併設されており、ニジマスやイワナの渓流釣りも楽しむことができるみたいです。

釣った魚をその場で塩焼きにして食べることもできるそうなので、次回は流しそうめんのリベンジも兼ねて、渓流釣りにも挑戦したいと思います。

まだまだ吾妻庵とは何かと縁がありそうですね。